〔インタビュー〕(はぎまえ698・河津梨香さん)萩市を代表する農村エリア・川上&むつみ地域で、地域や人の魅力をめいっぱい楽しんでいただけるガイドツアーを実施!

プロフィール

河津梨香さん

はぎまえ698合同会社)

広島の大学を卒業後、ライター・エディターとして、中山間地域の取材を行っていく中で、自身も地域に直接関わりたいと思い立ち、2015年9月、萩市地域おこし協力隊として活動を開始。現在は、農泊団体の運営、体験プログラムやツアーの企画運営、編集事業などを実施。

Q. 実施したプロジェクトの内容を教えてください。

「萩の恵みや、人や、おもしろそう!を体験する旅『萩体験ツアー(tour2)』という地域を舞台にしたツアーを、10月に1泊2日で実施しました。1日目はゆずの収穫とゆず味噌づくり体験。萩市川上地域はゆずの産地で、天然記念物に指定されている木もあります。11月の出荷前に収穫するという贅沢な体験の後、地域のお母さんの指導のもと、ゆず味噌をつくりました。宿泊は福栄(ふくえ)地域で農泊していただき、2日目はむつみ地域の酒米が育つ田んぼや精米所をめぐって、最後に八千代酒造の酒蔵を訪問するという、地域の酒づくりのストーリーを体感していただくツアーです。萩市の中心部だけではない、個性豊かな萩のさまざまな地域とふれあえるツアーをめざして実施しました。

Q. プロジェクトに取り組んだきっかけは?

今回は萩フレンド保険事業の一環として実施しました。この保険に加入された方には、災害等が起こった際、萩に避難してもらい6泊7日の宿泊場所を提供するというものなのですが、その他にも、萩の特産品をお送りしたり、ツアーを企画して楽しんでもらったりしています。県外の人ならどなたでも10,000円/人で加入でき、お値段以上の豪華な特産品が送られ、体験ツアーにも参加できる、とてもお得な保険になっています。

Q. 参加者のみなさんとどんなつながりが生まれましたか?

萩の中心部以外でツアーを実施するというのは挑戦的な取組でしたが、予想以上にみなさん体験活動を楽しんでくださり、刺激を受け、ファンになってくださいました。中には「酒米を削った粉を料理で使ってみたい」と持ち帰り、つくった料理の写真とレシピを送ってくださった方もいらっしゃいます。また、こういう参加者の方の反応を今回関わってくれた地域の方に伝えることで「自分たちの地域の魅力を観光に生かすことができる」という実感を持っていただくことも、今後のつながりを育むうえで大切にしていきたいと感じました。

Q. 今後どんなプロジェクトに取り組んでいきたいですか?

ここ数年、移住や関係人口体験ツアーの波が大きくなってきているのを感じるので、これからもっとこういった事業に取り組んでいきたいと思っています。ツアー後に参加者の方からフィードバックをいただいたり、メディア関係の参加者の方が冊子で特集を組んでくださったこともあって、とても嬉しい気持ちでいっぱいでした。参加者の方と話すと、都市部と田舎は相思相愛、それぞれないものを求めている関係だと感じるのでそこをつないでいきたいですし、継続的に地域へ関わっていただく中で、移住者や関係人口がさらに増えるといいなと思っています。