〔レポート〕空き家DIY体験ツアー第2弾“みんなで作ろう!お試し住宅”(美祢市大嶺町東分地区)

プロジェクト概要

日本最大級のカルスト台地・秋吉台のある美祢市は、山口県西部のほぼ中央に位置する中山間地域。市内全域がMine秋吉台ジオパークに認定され、豊かな自然に恵まれたまちです。大嶺地区は、商業、行政等の中枢的な機能が集積し、公共交通等の利便性に優れている美祢市の中心市街地です。しかし、人口減少・少子高齢化が著しく、持続可能なまちの実現に向け、利便性の高いコンパクトなまちづくりに取り組んでおり、中心市街地の空き家の利活用及び地域のにぎわいの創出が課題となっています。

プロジェクトには東京や大阪、香川、熊本など各地からご参加いただき、古民家を所有し活用を考えている方や美祢市へ移住を希望されておられる方など様々。DIY のサポート部隊として、山口大学の学生で運営する「山大リノベ部」のみなさんも参加してくださいました。

実施内容【第1回:11月3日〜5日】

実施内容【第2回:12月16日〜17日】

1か月後に実施したDIY体験では、床貼り・床塗り体験を実施しました。無垢のヒノキ床材を利用し、みんなで協力しながら、ひたすら床板を貼りつけ、色を塗っていく作業です。恒例の交流会の前には、大嶺酒造のカフェでひと休み。

今回のDIYツアーで、ヒノキが香る空間に大変身!「癒し」と「安らぎ」を感じてもらえるお試し住宅の空間が出来上がりました。
最後はみなさん達成感いっぱいの表情でそれぞれ帰路へ。

プロジェクト実施団体へインタビュー

美祢市定住促進協議会
会長 井上義章さん

山口市出身。令和2年7月1日、美祢魅力発掘隊として、美祢市別府地域へ移住。現在は、美祢市全体の観光・農業・移住定住などの事業携わり、関係人口や移住促進・希望者の受け入れなどを行っている。

Q. 今回プロジェクトを企画・実施されたきっかけは?

以前、一度「お試し住宅」をつくったのですが、運用上なかなか稼働できていなかったので、今回再び挑戦することにしました。実際に使われたい方や移住を希望されている方の声も聞きながら活用方法を模索するため、施設をつくるところからみなさんに関わっていただきたい。みなさんのアイデアやご意見をお聞きしたい。という思いから、DIYの体験とあわせてワークショップを実施し、宿泊以外の活用方法について、参加者のみなさんと意見交換させていただきました。

Q. 取り組んでみてよかったことは?

漆喰塗りや床貼りといったDIYを、非常に和気あいあいと楽しみながらやってもらえたことが、大変嬉しかったです。ワークショップでは、週末限定のカフェやシアターといった宿泊以外のお試し住宅の活用方法を、みんなで案を出し情報交換できたのがありがたかったですね。このプロジェクトに取り組んでみて、私たちにとって有益なことばかりでした。今後は継続してプログラムを実施し、リピーターはもちろんのこと、新しく関わってくださる参加者が少しずつ増えていくと嬉しいです。

Q. 今後の目標は?

ワークショップで出た案を実現する過程で、みなさんと一緒にアイデアをもっと深掘りしながら進めていきたいです。そして、関係人口・移住に関わるさまざまな補助金の情報も提供しながら、美祢市に来てみよう!関わってみよう!というアピールをしていこうと思います。
市内のまち歩きを通して美祢市の歴史を見てみると、このまちは「炭鉱から発展したまち」であることがわかります。その象徴とも言えるソウルフード・スコップホルモンを味わってもらいながら、まちの歴史や背景もしっかり伝えていきたいですね。